会社の衰退は教育にあり?
いま、新人の教育担当になっている。ちなみに、新人君はJavaを学習している。
で、おれの信条として、「最初の部分はきちんと教えなくてはいけない」というのがある。
最初って何かっていうと、「カリキュラムには無いけど前提として問われる、もしくは自分で問題を解消できる力」になる基礎だ。
それは何かって言うと、言語がいかに扱えるか? ではなく、例えば環境変数の設定であったりコマンドラインの操作方法であったりJavaならJavaDocの存在であったり、単純に『Javaの研修を受けました』では身につかない可能性が高いもののこと*1。
で、そういったことを知らないで現場に配属されると「今年の新人はJavaDocも知らないのか!」「使えねー」となったりするわけだ。
こうなると結構デススパイラルに陥る可能性もある。
- とりあえず放置(適当な仕事が無い場合)
- 仕事は雑用ばかり
- 技術も経験も身につかない
- 2年目になる
- よりギャップは激しくなる
で、ここから分岐。
- このままじゃダメだと思って転職
- こんなもんでいいやと思って在職
- (レアケース)このままじゃダメだと思って在職しながら這い上がろうとする
ま、これは極端な例だけど、決して無いとは限らない。
開発者の場合、開発に必要な技術力自体を新人には求めないだろう。だけど、クライアント環境での開発環境の構築や自力で調べる力、デバッグ方法などは前提知識として求められる。
もちろん、すべてカンペキにこなせるヤツはいないけど、ある程度勘所くらいは押さえてもらわないとどうしようもない。その水準に無く、教育できる余裕がプロジェクトが無ければ見事「放置プレイ」の完成である。
では、どうするか。
答えは簡単。教育期間にある程度まで教えること。
それを、おれはやりたい。そして、いま実践している。
だが、やはりウチの会社は終わっているようで、教材渡して放置が教育だと思っているようだ。
なんとなくだけどおれの教育スタイルを「やりすぎ」と捕らえられている雰囲気を感じる。
確かにおれの工数だってかかってるわけで、リスクが無いわけではないのだけれど、その工数がもったいないと思うなら新人なんか取らなければ良いのに。
ああ、こういうことを言うと職人気質の人たちがいっせいに「這い上がってこれないヤツはいらないんだよ!」と言いだすと思う。だけど、それは違うんだ。なぜって彼らは入社試験に合格したんだ。入社してからそんなことを言うのは大きな間違いだ。ましてやそれを入社して数ヶ月の新人に「放置」した後で言うのはナンセンス。
でも、基本的に「這い上がってこれないヤツはいらないんだよ!」という意見には賛成。やる気のねーヤツは辞めてくれ。
おれの願いはただ一つ。「環境のせいで芽が出なかった」人材は極力出したくない。それだけ。
不幸な会社に入ってしまった人のその後をシミュレート:
- もともとできるヤツ→見切りをつけて会社を辞める
- やる気はあるけど機会に恵まれないヤツ→機会を求めて会社を辞める
- なんとなく会社行ってるヤツ→そのまま
- そんな会社で頑張ったヤツ→しがらみで辞められない
- そんな会社で頑張ったヤツ2→社内では高いレベルでも世間と比べると大したことが無い
すごいや! 自分の会社にぴったり当てはまるぞ!
ということを考えていたら、どうもうちの会社がおかしいのは教育体制がおかしいからなのかもしれん、ということに行き着いた。周りの同業他社ってどうなのかな。
えーっと、なんで二年目のおれがこんなに熱く語っているのか*2。