SimpleMagick v1.1.0をリリースした
オプションの使い方を(内部的に)変更した
いままで、明示的にresizeやquality等いくつかのメソッドを実装し、他は足りなければ additional_option
で直接呼んでねっていうつもりで書いてたんだけど、それはあんまりだろうってことでmethod_missing使ってImageMagickで定義されてるオプションだったらそのオプション名を使うことにした。
一番でかい変更はImageMagickのオプションを定義するの毎回コピペするのだるいのでRakeタスクにして、Rubyのファイル自体作っちゃってる所ですね。使う分には互換性は保てているハズ。たぶん。
ところで今日は3/11ですね
3/11といえば、今年からはWebアプリエンジニア養成読本の発売日という意味が含まれるようになりました。よろしくお願いいたします。
Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)
- 作者: 和田裕介,石田絢一(uzulla),すがわらまさのり,斎藤祐一郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2014/03/11
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
Ruby編、PHP編で書かれているサンプルソースはGitHub上で公開されていますので、学びがありそうでしたら本書を手にとっていただけると嬉しいです。
ImageMagickをラップするSimpleMagickっていう薄いライブラリを作った
なぜか
MiniMagickが遅すぎたのだった。
MiniMagickはナウなヤングが使うイケテルツールとのことだったのだけど、コマンドにオプションを渡す度に mogrify
コマンドを実行するため、でかい画像であればあるほど、前処理の為に時間が掛かる。まー初回にresizeを噛ませばちょっとはましになるところだけど、それにしても毎回実行してほしくない感じなのだった。
で、作ったのがこれ
使い方はREADMEにある通りだけど、こんな感じ。
require 'simple_magick' if SimpleMagick.imagemagick_installed? image = SimpleMagick::Image.new('/path/to/src_image.jpg') image.resize '150x150' image.convert! '/path/to/dest_image.jpg' end
実行するには ImageMagick 自体がインストールしてある必要がある(mogrify
を直接実行しているため)。
ベンチマークを取ると、ひとまずMiniMagickよりは早いことがわかる(これもREADMEに書いてある)。サンプルで使う画像次第で、如実に結果は変わるんだけど、自分が必要に迫られている現実ではもっと大きな差が出た(というか、ちょっと実用に耐えられなかったので自分で作ったのだけど)。
% bundle exec ruby benchmark.rb user system total real simple_magick 0.080000 0.270000 28.530000 ( 29.687068) mini_magick 0.410000 0.790000 31.300000 ( 37.115507) ImageMagick 0.030000 0.170000 28.620000 ( 29.094316)
どうしても書かなくてはいけない宣伝
ぼくも一部執筆をした書籍が発売されます!!ジュンク堂等で先行発売しているところもあるようですが、3/11が正式な発売日です。
Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)
- 作者: 和田裕介,石田絢一(uzulla),すがわらまさのり,斎藤祐一郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2014/03/11
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内容に関しては、献本しがいのある素晴らしい感想が書かれているエントリを見て頂ければ良いかなと思います。
出版記念イベントがあります!!!
電話で予約するという高難度イベントですが、まだ席に空きはあるそうなので、もしお時間があればぜひ。 - https://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=4314
毎年忘年会に参加し続けた結果www
執筆する機会を得ることができまして、「Webアプリエンジニア養成読本」という本が近日発売する運びとなりました(ごめんね、ごめんね、タイトルは釣りです……)。
Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)
- 作者: 和田裕介,石田絢一(uzulla),すがわらまさのり,斎藤祐一郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2014/03/11
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著者紹介の文章、テンションおかしくて胸が熱くなります。
この本ってどんな本なの
今までWebアプリを書いたことがない人向けです。例えば、学校でプログラミング言語自体はならったけどWebアプリ作ったことないわーみたいな人とか。
正直な所、この本をもってプログラミング言語が理解できるような深い内容ではないです。まずは写経して、「なるほど、わからん」という部分はその他の入門書やWebサイトなどで補完してもらうという形です。
その代わり、HTTPの通信の仕組みやサーバーを構築するための基礎知識や運用監視についてまで、抑えておくと良い点が揃っていると思います。ようするに、Webアプリを作りたい!!だがどうすれば?という時に、この本に書かれている要素を頼りにしてより深く調べて行ってもらえると良いのかなと思います。
また、本の出版イベントも行う予定ですので、もし興味のある方はいらしてください。
三行で執筆経緯を
- ハチイチ忘年会に毎年参加してたら仲の良い人ができた
- 毎年朝までいるもんで幹事をやることに
- そんなこんなでゆーすけべーさんからお声がけ頂くことに
所感
履歴を見ると、11/14に声を掛けてもらって、その後編集者さんと顔合わせや構成についての意識合わせをしたのが11月末くらいです。なので、2〜3ヶ月で執筆や校正をした感じですね。 こういうスプリント戦は(書くのが決まれば)楽で良いです……*1
執筆陣のスピード感が非常に良く、レスポンスの良さだったり締め切りにきちんと合わせてくるであったり、なんというか息のあった良いチームでした。
Webアプリを作ろうという2章の構成ではPHP編とRuby編*2という別の言語それぞれ同じような題材を扱うという話なんですけど、PHP編を書いてる @uzulla さんが超絶文章書きまくってて*3本当にスゴいと思いました。スゴいんですよ。いやースゴい。
ささたつ会議(あるいは新年会)に行ってきました
去る1/26、ささたつ会議が行われました。
ノリで参加したのですが、ワイワイしながら料理を作るというリア充臭あふれるイベントでした。
記憶に残っているメモ
- 2kgあった鶏肉が一瞬で無くなった
- 酒もドンドンなくなっていく
- すぎゃーんさんの将来が心配です
- 一流の人間は何をやっても*1一流になるのがわかったし心配いらないよ
- 料理も酒もうまくてヤバい感じだった
- 料金も2000円くらい?でコスパ厨歓喜
- というか手作り料理って滅多に食べないので感動もひとしおでしたね
写真で振り返るささたつ会議
写真NGの人もいるかもしれないので、とりあえず大丈夫そうな人だけ写ってるヤツを乗っけてみます。
これはしめ鯖という食べ物で、とてもおいしい
これは福井県民が涙を流しながら食べるという逸話のあるおあげ。おいしい
「たーっちゃん」って呼ばれて照れてる世界一の幸せ者
いわゆる唐揚げと呼ばれる食べ物なのですが、皿がテーブルに置かれた瞬間に食べられしまう
ラーメン屋のポーズ
どあきちゃん(CV: @do_aki)
イケメンはネギを持ってもイケメンであると暗に自慢している図
ちなみに、世界一の幸せ者タスキは @kamipo に継承されました
かみぽさん、ささたつから幸せ継承した。2014年本気出すらしい。 #299kaigi pic.twitter.com/zF3biqSBHT
— Yosuke FURUKAWA (@yosuke_furukawa) 2014, 1月 26
唐揚げの作り方を学ぶことは出来ませんでしたが、とても楽しかったですし、料理も美味しかったです。料理を作ってくれた方、お酒を持ってきてくれた方、企画・実行をしてくれたささたつさん、ありがとうございます!!1
関連リンク:ささたつ会議(新年会?) - Togetterまとめ
*1:ドルヲタでも
2013年をまとめる
まとめようと思ったのですが
ブログを読み返してこの一年を振り返ろうと思いましたが、ぜんぜん書いてなくて何も振り返られないですね。最悪です。
なんとなくがんばってまとめると
- 千葉県東京Ruby会議の黒Ruby会議というところで話をした
- 東京都東京Ruby会議の三日目で話をした
- http://tokyo10.rubykaigi.info/
- https://speakerdeck.com/sugamasao/you-are-not-alone-tkrk10-equals
- 雪で中止になって日をおいてからの三日目だったのだけど、正直な所三日目は開催しないかと思って先走って資料を上げてしまってちょっと動揺した
- パーフェクトRubyの執筆と東京Ruby会議で2本のトークをするっていうのは個人のキャパシティとして完全に無理というのがわかった(結果として、資料を作りなおす時間があって三日目開催で助かった)
- パーフェクトRubyが出版できた
- ありがたい話で、少しの誤字脱字を修正した2刷が流通しております
- ノリでパーフェクトRubyアドベントカレンダーをやった
- http://www.adventar.org/calendars/198
- なんとか全ての日にちが埋まってよかったです(ありがとうございます)
- sugamasao.comをgithub pagesにした
- すぎゃーんの彼女botというのを作りました
今年の抱負
- ブログをもうちょっと書こう
- というか新しいテクノロジーとか触った時にきちんと所感を書くというのをしたほうが良い……
- 深刻な語彙力低下をなんとかするためにも
- コードももっと書いていかないと
- すぎゃーんの彼女作ってる場合じゃない!!!1
- 今年もどこかでトークできるように精進していきます
パーフェクトRubyから泣く泣く削った標準添付ライブラリ パーフェクトRuby Advent Calendar 2013(12日目)
なんとなく12日が空いていたので書いてみます*1。
このエントリは パーフェクトRuby Advent Calendar の12日目のエントリです。 前の日のエントリはイオリさん http://iori-o.github.io/blog/2013/12/11/perfect-ruby-2013-12-11/ でした。
- 作者: Rubyサポーターズ,すがわらまさのり,寺田玄太郎,三村益隆,近藤宇智朗,橋立友宏,関口亮一
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/08/10
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (10件) を見る
パーフェクトRubyから泣く泣く削った標準添付ライブラリ
ページ数の都合で泣く泣く削ることになってしまった部分というのが多少なりともあります。その他にこれも載せたほうが良いんだけどページ数が(ryというのもあります。
そこで削ってしまったけど、本当はあると良かったなというのを紹介します。
IO#select
これはいわゆるselect(2)を提供してくれます。select(2)って何スカっていうとman select 2
すれば良いじゃないって感じなんですけど、たぶんIOオブジェクト(もっと言うとファイルディスクリプタかな)を待ち受けて、読み取り準備ができたオブジェクトを返すって感じですかね。
で?っていう
例えば、TCPServerのサンプルとかで使われてるので、こういう事例を見ると良いと思う。
ここのサンプルソースでTCPServerを使ったエコーサーバがある。
require "socket" gs = TCPServer.open(0) socks = [gs] addr = gs.addr addr.shift printf("server is on %s\n", addr.join(":")) while true nsock = select(socks) next if nsock == nil for s in nsock[0] if s == gs socks.push(s.accept) print(s, " is accepted\n") else if s.eof? print(s, " is gone\n") s.close socks.delete(s) else str = s.gets s.write(str) end end end end
これの nsock = select(socks)
ってところで使われている。実はKernel#selectはIO#selectと同じなので、単にselectとも書けるのだった。
ここでやってるのはTCPServerをopenして開いたsocketをIO#selectで待って、入力があったらその文字列をそのまま返却する(s.write(str)
のところ)というのをやってるわけですね。
ちなみに、上記のスクリプトを実行するとこんな感じで出力がある。
% ruby sample.rb server is on 51450:0.0.0.0:0.0.0.0
そうしたら、別のターミナルからおもむろに telnet localhost 51450*2 して、何か文字列を打ってみると動作を確認できます。
このIO#selectというのは配列の配列で返ってくるのでなかなかデータ構造を把握するのが大変なのですが、こういう低レイヤーっぽいものの動作を調べるのもなかなか楽しいですよね。
次のアドベンターは id:akiinyo さんです。本書のレビューでも助けて頂きました……!!
パーフェクトRuby Advent Calendar 2013(5日目)
なんとなく5日が空いていたので書いてみます。
このエントリは パーフェクトRuby Advent Calendar の5日目のエントリです。 前の日のエントリは http://d.hatena.ne.jp/zonu_exe/20131204/1386271407 でした*1。
- 作者: Rubyサポーターズ,すがわらまさのり,寺田玄太郎,三村益隆,近藤宇智朗,橋立友宏,関口亮一
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/08/10
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (9件) を見る
パーフェクトRubyに載っていない便利クラス
パーフェクトRubyで組み込みクラスや標準添付ライブラリ等を説明しています。とはいえ、全てを網羅しているわけではありません。 そんな漏れているクラスのなかでもマル得情報として名高い(と勝手に思っている)クラスとしてTSortがあります。
このTSortは依存関係をイイカンジに解決してくれるトポロジカルソートっていうのを提供してくれる。
require 'tsort' class Hash include TSort alias tsort_each_node each_key def tsort_each_child(node, &block) fetch(node).each(&block) end end {1=>[2, 3], 2=>[3], 3=>[], 4=>[]}.tsort #=> [3, 2, 1, 4]
依存という言葉を使っているけど、位置とか距離って言ったほうが正しい気もする。 tsortメソッド実行した結果を見るとわかるかもしれないけれど、3というのは1と2から参照されているので、先頭に並び替えられる。同じように、1は2と3を参照していうるので、2よりも後に来るという感じ。言葉で説明するのむずかしいですね。
実は
すごい知った風に紹介しましたけど、ainameさんのエントリ で知っただけでした。ぼくはそれまでこのクラスを知りませんでしたけど、なんとなく知っていると助かる可能性が微レ存な気がするので、使い方を覚えておいて損はしなそうだと思ってます。
次のアドベンターは
パーフェクトRuby執筆者でもある id:joker1007 さんです。どんなエントリになるのか、楽しみですね。
*1:12/4のエントリが書かれたようなので修正しました