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sugamasaoのhatenablogだよ

「Webサービスのつくり方」を読んだ

ありがたいことで、 @yusukebe こと 和田裕介著の本を頂く機会がありました。もちろん、さっそく読みました。アサマシエイトしておきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)


ちなみに、著者さまのエントリーはこちら

内容について

この本一冊でWebサービスを作る全てがわかる、というようなすご〜く詳細な内容は書いていないけれど、あらゆる部分でとっかかりにできるくらいきっちり書いてあってすごく良い本でした。

Webサービスを作るっていうのはコードだけで完結する話じゃない

例えば、本書ではMVCについても触れています。単に紹介するにとどまらずModelにロジックを書く話であるとか、TDDでコードを書くリズムについてといった、プログラムを書くレイヤーに近い話も十分載っているのだけれど、Webサービスを作るってそれだけにとどまらないよねっていう点が個人的には刺さりました。

たとえば企画をどう立てるか、リスクの分析をどうするか*1という事がゆーすけべーさんの言葉で書かれている。堅苦しい書き方じゃないから読みやすいというのもすごく良かった。他にもCSS Frameworkの話*2であるとか、運用面での話とかまで書かれていて、Webアプリケーションのコードを書くという話ではなく頭からお尻(運用だから終わらないけど)までWebサービスを作るためのことが書かれていて、自分が経験から学んで行ったりしたことが一冊の本にまとまっていてスゴく良い。

こういったことを書けるのは、色々なサービスを立ち上げてきているゆーすけべーさんならでは、と思います。

本当の見所は第一章

第一章はPerlの基礎とかCPANについてというような事も載っているのでPerlに疎い人でもある程度はフォローされてると思うので良いですね、っていう話ではなくて*3、「ぐだぐだ言ってないでコード書けよ、ハゲ」から始まるハッカー文化*4について、そして和田裕介がどうやってその文化やコミュニティに入っていったかといった軌跡やハッカーとしてのマインドについてページを割いているのがすごく良い。本当に良い。

最後に

全体を通して、どちらかと言えば若手というかまだ一歩踏み出せてない人向けのような印象はあるのだけれど、普段、プライベートでWebサービスを立ち上げるとかしていない人にとっても良書だと思いました。また、CSS Frameworkの話にかぎらず普段から自分の道具箱に手に馴染んだ道具を入れておけるか?という事の重要性も伝わって来ました(耳が痛い……)。

余談

この本を読んでいて、とあるブログ記事を思い出しました。

奇しくも、本書の後半で「チームでの開発については書いていないよ」と書いてあって、もし、上記の彼らがこのような本を書いたらまた違うテイストな*5、だけれどワクワクするようなお話ができそうだなぁ、なんて思いました*6

*1:堅苦しく言うと要件定義どうすんのみたいな話だったりCMMIで取り上げられそうな内容なんだけど

*2:Twitter Bootstrapくらいしかパッと出てこないので勉強になった

*3:Perl弱者だったので助かりましたけど

*4:という表現が正しいかわからないけど、ひとまずそう呼ぶ

*5:勝手な予想だと、もっと人にフォーカスした内容になりそう

*6:もし何か間違ってこのエントリがキッカケで書籍化したらビールの一杯でもおごってください