すがブロ

sugamasaoのhatenablogだよ

OSXでもstraceしたい?よろしい、ならばdtrussだ

strace便利ですよね。最近もnginxがどのファイル開いてるのか調べるのに使いました。ただ、OSXだとそれに準ずるコマンドってないのかなーと勝手に諦めていたのですが、ありましたね。

dtruss

straceと同じように sudo dtruss -p プロセスIDシステムコールを確認できる。

例えば、nginxで確認してみよう。

$  ps -ef | grep nginx
  501 31223     1   0  6:22PM ??         0:00.00 nginx: master process nginx
  501 31224 31223   0  6:22PM ??         0:00.00 nginx: worker process
  501 31935 31725   0  8:07PM ttys005    0:00.00 grep nginx

ワーカーを見れば良いので、 31224 にアタッチしてみよう。

$ sudo dtruss -p 31224

おもむろにWebページにアクセスしてみる。

SYSCALL(args)            = return
kevent(0x8, 0x7F91DD005C00, 0x1)                 = 1 0
recvfrom(0x3, 0x7F91DD005400, 0x400)             = 469 0
stat64("/usr/local/Cellar/nginx/1.6.2/html/index.html\0", 0x7FFF5DEEF148, 0x400)                 = 0 0
open("/usr/local/Cellar/nginx/1.6.2/html/index.html\0", 0x4, 0x0)                = 10 0
fstat64(0xA, 0x7FFF5DEEEF08, 0x0)                = 0 0
writev(0x3, 0x7FFF5DEEE9D0, 0x1)                 = 179 0
write(0x4, "127.0.0.1 - - [31/Dec/2014:20:08:35 +0900] \"GET / HTTP/1.1\" 304 0 \"-\" \"Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_10_1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/39.0.2171.95 Safari/537.36\"\n\0", 0xC1)              = 193 0
close(0xA)               = 0 0
access("/etc/localtime\0", 0x4, 0x0)             = 0 0
open_nocancel("/etc/localtime\0", 0x0, 0x0)              = 9 0
fstat64(0x9, 0x7FFF5DEEBFC0, 0x0)                = 0 0
read_nocancel(0x9, "TZif\0", 0x2A64)             = 126 0
close_nocancel(0x9)              = 0 0
accept(0x6, 0x7FFF5DEEF430, 0x7FFF5DEEF42C)              = 9 0

標準エラーを標準出力にリダイレクトすればgrepもできるので、ここらへんもstraceと同じですね。

$  sudo dtruss -p 31224 2>&1 | grep open
open_nocancel("/etc/localtime\0", 0x0, 0x0)              = 10 0
open("/usr/local/Cellar/nginx/1.6.2/html/index.html\0", 0x4, 0x0)                = 10 0

ちなみに、Homebrewでインストールしたnginxの何が何だか分からない問題

この検証にあたり、適当なプロセスとしてnginx動かそうと思いました。で、Homebrewでインストールしてみたのですが、どのポートで動いてるかとかぜんぜんよくわからなかったので調べてみましたのメモ(lsofの使い方いつも忘れるのだった)。

ちなみに、起動は単に nginx と打つだけで良い。 lsofはプロセス名で検索することができるので、今回はnginxを指定して調べる。この場合、-cオプションを使用する。さらに、-P オプションを使用することでポート番号を生のまま(数値で)表示するオプションを追加している。

$ lsof -c nginx -P | grep LISTEN
nginx   32055 sugamasao    6u    IPv4 0xed732b31079edf33       0t0      TCP *:8080 (LISTEN)
nginx   32056 sugamasao    6u    IPv4 0xed732b31079edf33       0t0      TCP *:8080 (LISTEN)

こうすると、どうやらLISTENしているのは8080ポートらしいということがわかる。

-Pを指定しない場合、こんな感じになってService Nameとやらの値に変換するようになっている(生データをデフォルトにしてほしいなぁ)。

$ lsof -c nginx | grep LISTEN
nginx   32055 sugamasao    6u    IPv4 0xed732b31079edf33       0t0      TCP *:http-alt (LISTEN)
nginx   32056 sugamasao    6u    IPv4 0xed732b31079edf33       0t0      TCP *:http-alt (LISTEN)

っていうか、まともにlsofの結果見るとオープンしてるファイルとかもわかるし結構良いですね、、、。

オマケ

Homebrewでインストールされたnginxが使うconfの場所がパッとわからなくてこんな感じで確認しました(こういう使い方もできるよ、ということで一つ)。

masterプロセス、あるいはプロセス名自体でdtrussでアタッチして、nginx -s reloadで設定ファイルを読み直すことで、どこのファイルを参照しているかを確認できた。

$ sudo dtruss -n nginx 2>&1 | grep conf

こうしてから別ターミナルで nginx -s reloadするとこんな感じのログが表示されていた。

32880/0x641a4:  stat64("/usr/lib/system/libsystem_configuration.dylib\0", 0x7FFF54E3E9F8, 0x2)           = 0 0
32055/0x6168e:  open("/usr/local/etc/nginx/nginx.conf\0", 0x0, 0x0)              = 4 0
32880/0x641a4:  read_nocancel(0x4, "#\n# OpenSSL example configuration file.\n# This is mostly being used for generation of certificate requests.\n#\n\n# This definition stops the following lines choking if HOME isn't\n# defined.\nHOME\t\t\t= .\nRANDFILE\t\t= $ENV::HOME/.rnd\n\n# Extra OBJECT IDENTIFIER in", 0x1000)               = 4096 0
32880/0x641a4:  open("/usr/local/etc/nginx/nginx.conf\0", 0x0, 0x0)              = 4 0

内容を確認してみると、どうやら /usr/local/etc/nginx/nginx.confっぽいなってのがわかった。便利〜〜

忘年会しても忘れてはいけない便利最高grepオプション

grep -o

これです。おじさんになっても恥ずかしがらずにこういうのを書いていくのが重要かなと思うようになりました。

-oを使うと、その引数にマッチした文字列のみ出力できます。 例えば、こんなアクセスログがあったとして……

xxx.xxx.xxx.xxx - - [26/Dec/2014:18:59:12 +0000] "HEAD /login.do HTTP/1.0" 404 0 "-" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; Trident/4.0)"
xxx.xxx.xxx.xxx - - [26/Dec/2014:18:59:15 +0000] "HEAD /login.action HTTP/1.0" 404 0 "-" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; Trident/4.0)"
xxx.xxx.xxx.xxx - - [26/Dec/2014:18:59:16 +0000] "HEAD /index.action HTTP/1.0" 404 0 "-" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; Trident/4.0)"
xxx.xxx.xxx.xxx - - [26/Dec/2014:18:59:17 +0000] "HEAD /struts2.action HTTP/1.0" 404 0 "-" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; Trident/4.0)"
xxx.xxx.xxx.xxx - - [26/Dec/2014:18:59:18 +0000] "HEAD /root.action HTTP/1.0" 404 0 "-" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; Trident/4.0)"
xxx.xxx.xxx.xxx - - [26/Dec/2014:19:50:15 +0000] "HEAD / HTTP/1.1" 302 0 "-" "Hatena Antenna/0.5 (http://a.hatena.ne.jp/help)"
xxx.xxx.xxx.xxx - - [27/Dec/2014:02:18:38 +0000] "HEAD / HTTP/1.1" 302 0 "-" "Hatena Antenna/0.5 (http://a.hatena.ne.jp/help)"
xxx.xxx.xxx.xxx - - [27/Dec/2014:08:44:14 +0000] "HEAD / HTTP/1.1" 302 0 "-" "Hatena Antenna/0.5 (http://a.hatena.ne.jp/help)"

UAがHatena Antennaが来ている時のアクセス時間を知りたいぞい!とか思うとするじゃないですか。こんな感じにしたら、grepだけでも十分なのだった……!!!!!!!

$ grep "Hatena Antenna" /var/log/nginx/access.log | grep -Eo [0-9]{2}:[0-9]{2}:[0-9]{2}
14:08:19
14:08:19
14:15:00
14:15:00
 :

この例では-Eを併用して正規表現を使っているけど、例えばegrep -o ナントカみたいにしても良い。

便利ですね。

grepの戻り値あるいは -q

grepって、文字列が引っかかるかどうかで戻り値が変化するんですね。つまり戻り値を確認するだけで値が存在しているか確認できるというわけです。

$  echo foo | grep foo
foo
$  echo $?
0
$  echo hoge | grep foo
$  echo $?
1

さらに、-qを使うと、ヒットした文字列を出力しないので、より明示的に"このgrepは文字列の存在確認をしているのだ"というのが強調されるのと、自動化するときに標準出力が挟まってきてダルいみたいなことを回避できます。

$  echo foo | grep -q foo
$  echo $?
0

便利ですね。

どうしても書かなくてはいけない宣伝

またかって感じかもしれませんが、よろしくお願い致します。

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

あと、一時期パーフェクトRubyを始めとするパーフェクトシリーズのKindle版がamazonから姿を消していましたが、今日確認したら掲載されていましたので、買う機会を逃していた皆様はぜひお買い求めください*1

パーフェクトRuby

パーフェクトRuby

パーフェクトRuby on Rails

パーフェクトRuby on Rails

購入の際は紙かKindleか念のため確認してくださいね。

*1:インデントが破滅していた問題の対応をしていたっぽいですね

divergence_meterというgemを作った - Webアプリエンジニア養成読本 Advent Calendar 2014 24日目

Webアプリエンジニア養成読本 Advent Calendar 2014 - Qiita の24日目です。12/24の23:40の時点で書き始めているので許してニャン

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

このアドベントカレンダーGemライブラリ作ってこ! - すがブロ という話を書きました。 その続きというわけではありませんが、少し前にGemライブラリを作成したのでその話をしたいと思います。

何を作ったのか

レーベンシュタイン距離 - Wikipedia という文字同士の編集距離を調べるアルゴリズムを実装したのでした。 例えば、aaaaab は1文字変更すると同じ文字列を作成できるので、編集距離が1ということになり、 比較的似ている文字列である というのがわかります。

ついでに、編集距離を調べるだけではなく、調べたい単語と、辞書データ(単語群)を引数で渡すと、単語に最も近い辞書データの単語を探してくるという「もしかして?」機能も作ってみました。

$ gem i divergence_meter --no-document
Fetching: divergence_meter-1.0.1.gem (100%)
Successfully installed divergence_meter-1.0.1
1 gem installed
$ pry
[1] pry(main)> require 'divergence_meter'
=> true
[2] pry(main)> DivergenceMeter.もしかして('__sand__', %w(send __send__ hoge))
=> "__send__"

実装自体は上記のWikipediaに乗っている擬似コードRubyに読み替えるだけなので大して難しくありません。それどころか、実装した後で気がついたのですが

編集距離が近いメソッドを勝手に呼ぶ - hitode909の日記

とか

編集距離 (Levenshtein Distance) - naoyaのはてなダイアリー

とかで語られていて、もう何周遅れのネタだったんだ、という感じです。テストケースの材料としていくらか参考にさせていただきました。

あ、ちなみにこのアルゴリズムを実装した目的は、この文章のような長文の文字列から誤字脱字を見つけられないかなと思って作ってみたのでした。

すでにあるもの作ってどうするの問題

自分にとっては、このアルゴリズムを実装するのは初めての経験だったので良いのです。いわゆる車輪の再発明ってヤツですが、作る上で学びがあるなら良いじゃないか〜という感じですね。あと、個人的なニーズとして、Gemライブラリになっていると都合が良かったというのもあります*1

すでにあるものを作ってどうするのかという葛藤、あるにはありますが、その分野で一旗揚げるような野心がある人は別として、自分の経験のために作っても良いと思いますのでカジュアルに作ってみるのが良いのかな、と思います。

ちなみにGemライブラリの名前の由来は

編集距離を世界線変動率*2と置き換えてみたら面白いかなーという思った次第です。

書かなくてはならない宣伝

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

この本を読んだあと、何かコードを書いてみたいけどイマイチ書くものが思いつかないよ! という方は、上記のレーベンシュタイン距離のような簡単なアルゴリズムを自分でRubyのコードに翻訳してみる、というのをやってみると意外と面白いかもしれませんね。

enjoy!

*1:当初GitHubにだけ公開してたのですが、ちょっと事情があってRubyGemsにもアップしました

*2:シュタインズゲートでググってみてください

Webアプリエンジニア養成読本ではあまり説明できなかったRubyの便利なヤーツ

Webアプリエンジニア養成読本 Advent Calendar 2014 - Qiita の21日目です。ガチで書くことがなくなってきました!恐縮です。

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

擬似変数たち

本書ではあまり触れていませんでしたが、Rubyでは擬似変数と呼ばれる、変数のような値がいくつか存在します。例えば、truefalseもそれに該当します。

それ以外で面白いものとして、__FILE____LINE__等があります。これらは実行した時点でのファイルのパスや行数を取得することができます。

ちなみに、Ruby 2.0.0からは__dir__ というメソッド(これは特殊変数ではないのだった)も追加されていて、これを使うと File.dirname(__FILE__) 相当……つまり、該当のファイルが格納されているディレクトリ部分を取得できます。

こんな感じのコードで試してみましょう。

cat hoge.rb
puts "start:hoge"
puts __FILE__
puts __LINE__
puts __dir__
puts "end:hoge"

これを実行してみると

$ ruby hoge.rb
start:hoge
hoge.rb
3
/private/tmp
end:hoge

こんな感じで取得できます。

詳しくは 変数と定数 を見てください。

その他によく使うもの

擬似変数のようなくくりではありませんが、例えばコマンドライン引数を扱うための値として、ARGVやARGFがあります。

ARGV.each do |arg|
  puts arg
end

これを引数付きで実行するとこんな感じになります。

$ ruby sample.rb foo bar baz
foo
bar
baz

ARGFを使うと、引数の値をファイルパスとみなして、内容を読み込むことができます。詳しくは constant Object::ARGVobject ARGF を参照してください。

ここらへんのオブジェクトなどを利用できるようになると、ちょっとしたコマンドラインツールを作るときに役に立ちますね。

おまけ

Rubyではputs等のレシーバを指定しないメソッドはおおよそKernelに定義されているものです。 module Kernel あたりを見ると、例えば exitsleep 等のメソッドが定義されているのがわかります。ちょっとしたコードを書くときに知っておくと便利なヤーツがあるので、ここらへんのメソッド・特殊変数は抑えておくと良いでしょう。

書かなくてはいけない宣伝

今回のエントリで書いたようなことは書けていませんが、書店などで見つけたらぜひ立ち読みでもしてみて、あわよくば購入してみてくださいね。

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

enjoy!

Rubyでアプリケーション以外のコードを書く

Webアプリエンジニア養成読本 Advent Calendar 2014 - Qiita の19日目です。そろそろ書くことなくなってきましたね。

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

本書を読んだあなたが

もし、Rubyを気に入ってくれているのだけど、直近のプロジェクトでRubyは使わないんだなーという場合に役立つかもしれません。

プロビジョニングツールを使ってみよう

最近流行ってますよね。DevOpsってヤツ。デブオプス。Ruby製のツールとしてはChefが一世を風靡したことは記憶にあたらしいところです。

しかし、この世はChef疲れを起こす人々であふれています*1。本稿ではもう少しお手軽に使えるツールとして ryotarai/itamae · GitHub について説明していきます。

ChefやitamaeはDSLで設定を書いていくスタイルですが、Rubyの構文が使えますので、本書で手に入れた知識が役に立つ時です!

itamaeをインストールする

前提となる環境は以下のとおりです

  • OSX Yosemite
  • Homebrewがインストールされている
  • Bundlerがインストールされている

まずはGemfileの生成を行います。

$ bundle init
Writing new Gemfile to /private/tmp/itamae_sample/Gemfile

おもむろにGemfileを編集します。

# A sample Gemfile
source "https://rubygems.org"

gem "itamae"

Gemfileの編集を行ったら bundle install を実行してインストールします。

レシピファイルを作成します

ここでは、自分のOSXの環境構築でインストールするお決まりのツールをitamaeでインストールするようにしてみましょう*2

recipe.rbというファイルを作成し、下記の内容を記述してみましょう。golangをパッケージングシステムを使ってインストールするための内容です。

packageは実行されるOSによって最適なパッケージシステムが選択されます。つまり、OSX上で実行する場合はHomebrewが選択されます。

package 'go'

これだけ記述したら、itamaeを実行してみます。

itamaeにはlocalモードとsshモードがありますが、今回はローカルに対して実行したいのでlocalという引数を使っています。そして、最後に作成したレシピファイルのパスを指定してあげます。

$ bundle exec itamae local recipe.rb
 INFO : Starting Itamae...
 INFO : Recipe: /private/tmp/itamae_sample/recipe.rb
 INFO :    package[go]
 INFO :       action: install

そうすると、goパッケージがインストールされました。

もうちょっとRubyっぽさを……

これだけで「ドヤ?Rubyで掛けて便利やろ?」などと言われても「ハァ、Rubyっすねぇ」というしかないと思うので、もうちょっとRubyっぽい感じでかける例にしてみましょう。例えば、goだけではなく、treeもインストールしたい!!という時、愚直に書くとこんな感じになるでしょう。

package 'go'
package 'tree'

しかしここはRubyの世界。このようにも書けます。

%w(go tree).each do |name|
  package name
end

goとtreeをRubyの構文で配列にしてeachで繰り返すようにしました。

$ bundle exec itamae local recipe2.rb
 INFO : Starting Itamae...
 INFO : Recipe: /private/tmp/itamae_sample/recipe2.rb
 INFO :    package[go]
 INFO :       action: install
 INFO :    package[tree]
 INFO :       action: install

これを実行すると、複数のファイルが読み込まれているのがわかりますね。

itamae自体は設定ファイルをjsonで外出しにする機構もあるので、あまりこういう使い方はしないかもしれませんが、用途に応じて、簡素に書ける方法を考えていくのが良いですね。

雑なまとめ

  • itamaeは便利
  • itamaeはRubyが書けるので便利
  • itamaeはChefと違って少ない設定でかけるので、ローカルの環境構築とかに便利
  • itamaeの詳細はGitHubを見よう!(当たり前ですがpackage以外にもgitとか色々あります!)
  • itamae自体はバックエンドに serverspec/specinfra · GitHub を使っているため、RedHatBSDでも動きます*3
    • Serverspecと同じものを使っているということですね
  • すぐにRubyを触れない状態でも、Rubyを使う用途はアプリケーション以外にもあるので、そういうところから狙うと良いかもしれません

書かなくてはならない宣伝

itamaeの設定を書くくらいであれば、Rubyを簡単に知っていれば十分なので、↓のRubyの解説を読んだくらいでもなんとかできるんじゃないかなーと思います!!

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

次のアドベントカレンダーおじさんは @koemu さんです。

enjoy!

*1:主に僕のことですが、、、

*2:実際のところ、このマシンは環境構築済みなのであまり恩恵はないですが……

*3:僕は確認してませんが、Windowsでもワンチャンありそう

写経のススメ

Webアプリエンジニア養成読本 Advent Calendar 2014 - Qiita の15日です。

本を読み進めるとき

本だけではなく、ステップバイステップで進めていくものなら該当すると思いますが、イマイチ勘所がわからない状態で何かを学ぶとき、おおよそ以下のようなステップを踏むと思います。

  • 書いてある事を打ち込んで手元で動かす
  • 自分の興味や望んだ挙動になるようにちょっと変更する

言われるがままに写した部分で「はぁ?なんでここでこんなこと書いてんの?」とか、「ちょっと挙動変えたらわけわからんくなった、、、」とかって結構あると思うんですよね。ていうかぼくは結構あるんですよね……。

そんな時は、これがおすすめです*1

たとえば、上記の写経ログをGitHubにあげている状態で本の内容でわからない部分を質問すると、質問者に自分が困っている状態のコンテキストがある程度伝わると思うので良い回答が得られるんじゃないかなと思います。

あと、GitHubにあげておくと草が生えるのでぱっと見で「オッ、この人コード書いてるナ!」みたいな印象は得やすいような気がしますね。手を動かしてナンボなところはあるので、それをPCの肥やしにするよりは良いかなーと思います。

ところで、本書Webアプリエンジニア養成読本のプログラミング言語の部分は、写経していけるようなステップバイステップな構成にしています*2。gitの勉強も兼ねて、写経してみてはいかがでしょうか?

enjoy!

しなくてはならない宣伝

そろそろ、本の内容とあんまり関係がなくなってきましたね。キビシイ!

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

*1:今でも色あせぬ名言、すばらしいです……

*2:筆者たちはそういうつもりで書いてます

Gemライブラリ作ってこ!

これはWebアプリエンジニア養成読本 Advent Calendar 2014 - Qiitaの10日目の記事です。下書きに保存のまま一日寝かせてしまいました……。

Gemライブラリを作ってみよう

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

この本の中でもSinatraをはじめ、様々なGemライブラリをインストールしています。Gemライブラリ、便利で良いですよね。いやー賢い人が作ってくれた叡智のおかげで我々のような下々の者は楽ができます。すばらしい!

さて、ここでタイトルに戻りますが、いきなりライブラリを作ってみようとか言われても「え、ちょっといきなりは……」ってなりますよね。そうですよね。

一般的に、「Gemライブラリとしてリリースした」というと http://rubygems.org/ に公開している状態を指しますが、ここではもうちょっとお手軽な方法を紹介します。

BundlerとGitHub

BundlerでGemライブラリをインストールする場合、基本的にはrubygems.orgを参照しますが、gemの指定部分にGitHub*1のURLを指定することができます*2

この指定を利用することで、RubyGemsで公開せずにGitHubに公開しておくだけでBundlerでGemライブラリとしてインストールし、利用できるようになります。

RubyGemsにgemライブラリとして全世界へ公開や!というのよりは、GitHubの自分のリポジトリに公開しておくだけの方が気が楽だと思いますので、最初の一歩としてこちらを試してみると良いでしょう。

どうやってやるの

Bundlerがインストールされているのを前提としますが、Bundlerを使うと、Gemライブラリのひな形が簡単に作れます。

$ bundle gem super_cool_gem

このようにbundle gemというサブコマンドで、Gemライブラリのひな形を作成することができます。

あとは好きな様にライブラリを書き、コミットし、自分のGitHubへpushすればそれでオーケーです。

ちなみに、Rakeタスクがいくつか登録されており、rake releaseとするとRubyGemsにリリースされます(ワオ、親切〜)。

Bundlerからの指定方法

GitHubリポジトリにsuper_coll_gemというライブラリをpushしたとしましょう。

super_cool_webappというクールなWebアプリケーションを作る際にsuper_cool_gemを使いたい。そんな時はBundlerが使用するGemfileファイルに以下のように書きます。

source "https://rubygems.org"

gem 'super_cool_gem', git: 'https://github.com/sugamasao/super_cool_gem.git'
    :

このように、gem名の後にハッシュ形式でgitというkeyとリポジトリを指定します(super_cool_gemは存在しないのでインストールできません)。

追記:GitHubの場合、以下のようにgithubというkeyを使うことでもうちょっと簡単に指定ができました!!(ありがとうございます)

ちなみにこの指定方法、まだRubyGemsに上がっていない最新版ライブラリを使いたい場合によく利用されます(ブランチの指定もできるので、本流に取り込まれていない特定のブランチを指定する、ということも可能です)。

もっとGemの作り方知りたいってばよ!

そのような場合、ぜひこの書籍をご利用いただければと思います。

パーフェクトRuby (PERFECT SERIES 6)

パーフェクトRuby (PERFECT SERIES 6)

パーフェクトRuby | Gihyo Digital Publishing

次のアドベントカレンダー執筆者はこえむさんで、 手順で議論白熱? | こえむの編集後記 です。

こちらからは以上です

*1:正確にはGitHubではなくgitリポジトリであればオッケー

*2:なお、gemコマンド単体ではこのような方法はできませんが、似たようなことをできるツールもあります